自立の第一歩!!!
-子どもなりに、自分で必要だと思うことを自分でやることが大事-
サッカーの試合に行くと、よく見かける光景があります。
試合場でのチームの場所取り、飲み物も着替えも、何から何まで親が準備。
子どもはただ単に用意されたものを飲み、言われるままに着替えるだけです。
いつも必ず揃っているから、「ありがとう」とさえ言わない選手もいます。
お手伝いいただくのはたいへんありがたいことです。
でも、多くは子どもたち自身で十分にできることです。
あるいは、子どもたち自身が、したほうがいい、する必要があるとわかることです。
むしろ、子どもなりに、必要なことは自分で必要だと思って、自分でやるということこそ大事なことだと考えます。
足りなかったり不便だったりしたら、自分で考えて、工夫したり相談したり何とかする。
そして次にはそうならないようにすることが大切です。
私たちは、サッカーでは自立が大切であると考え、自立した選手を育成しようとしています。
自立しているというのは、自分自身で判断して、責任をもって行動する、ということです。
誰かにやれと言われたからではなく、自分自身がやりたい、やったほうがいいと思うからやる。
失敗も自分の判断によるもの。誰かのせいにはできません。
また、何から何まで大人がそろえてくれる環境に子どもたちが「あって当然」と思うことは間違いです。
用意してもらえない環境では何もできない、適応できない子どもになってしまうでしょう。
何から何まで常に用意されている環境を与えることがマイナスとなることもあるのです。
サッカーの合宿に集合したときに、スパイクを忘れてきてしまった子がいました。
その子に聞くと、いつも自分ではなく母親が用意をしているので自分のせいではない、とのこと。
親が電話をしてきて、届けに来ると言います。
「運動靴でやらせるからけっこうです。」とお断りしました。
3日間の合宿で、その子はすべりやすくてやりにくそうにはしていましたが、運動靴で最後まで練習をしました。
その後、その子は決して忘れものをしないようになりました。
お母さんによると、それ以来、必ず自分自身で用意をするようになったとのことです。